夢への一歩

就職活動を始めました。

今の住まいからは遠く離れた、今まで住んだことのない、ある県へ移住しようと考えています。

長年の夢をかなえるためとはいえ、知らない土地へ行くのは怖さや不安もあります。

でも、やらないで後悔するより、チャレンジして失敗しても、その方が自分としては納得できるのではと思いました。

それで、勇気をふり絞って、ついに一歩を踏み出しました。

住まいも探し始めました。

市役所に相談したところ、はじめは移住希望者用の体験住宅に住まわせていただき、その間に家を見つけることになりそうです。

これからは、夢に向かって進んでいきます!

 

就職活動や住まい探しをしながら、このように行動できたのも前の職場の経験があったからかもしれないな、と思いました。

私の性格からして、現状に満足して楽しく生活していたら、転職したり、知らない土地に移住したりといった勇気は出せなかっただろうと思うからです。

辛い経験や悔しさが私のバネになり、いつもは出せない力を出せたような気がします。

でもだからと言って、パワハラが良いということにはけっしてなりませんが。。。

 

私の半世紀以上の人生には「生きるのって、なんて大変なんだろう」と思う時期が何度かありました。

20年くらい前のそんな時期、電車のつり広告で「ピンチはチャンス」というのを見ました。

ああ、私はいまピンチだけど、それってチャンスなのかな、と思った記憶があります。

私は資格を3つ持ち、それが今はなくてはならないものとなっていますが、そのうちの2つは「生きるのって、なんて大変」と思っていた時期、どん底のなかでなんとか抜け出そうとあがきながら取得したものです。

ピンチの時には、ふだん出ない力が出るのかもしれません。

 

でも、私のピンチなどは、もっと大変な経験をした人からみれば、大したことはないと思います。

私は福祉の専門職として、いろんな方々の支援をしてきました。

その中には、何と声をかけたらよいかわからないような大変な経験をされた方たちがいました。

その方たちの味わった人生の辛さは、経験していない者には想像できないほどのものだろうと思います。

その方たちの声に耳を傾け、思いを聴き取り、本人が希望や夢を見い出していく過程を共に歩んでいく、そんななかで、自分の小さなピンチの経験が、その方たちの思いに寄り添うことに少しは役立っているのかなと思うことがあります。

福祉職の良いところは、自分の経験、特につらい経験、悲しい経験が無駄に終わることなく、利用者の方の気持ちに寄り添うことに生かされるかもしれないというところだと思います。

利用者の方が勇気をもって一歩を踏み出せるようあたたかく寄り添い、一歩を踏み出したときにともに喜び合えるような支援者になろう、と自分の一歩を踏み出してみて改めて思ったのでした。